前回、自己紹介で言葉に詰まってしまう場面から、
「大事にしていること」に気づいていく話をしました。
今回は、その「大事にしていること」を、
どうやって見つけていくのかについてです。
「特にありません」から始まる面談
個別面談で、職員がこんな質問をすることがあります。

「あなたが大事にしていることって、何だと思いますか?」
このとき、多くの方がまず
「特にないです……普通だと思います」
と答えます。
「大事にしていること」と聞かれても、突然浮かぶものではありません。
質問を変えてみる
そんなとき、職員は聞き方を変えます。

「では、今までにイラっとしたり、
なんだかモヤモヤしたりしたことって、ありますか?」
たとえば、「前のバイトで、急に予定を変更されるのが苦手でした。
前日に言われても、ちゃんと準備できなくて」という答え
が返ってくることがあります。
「なるほど。それって、裏を返すと、
“準備をしっかりして取り組みたい”人ってことじゃないですか?」
そう伝えると、
「あ……そうかもしれないです」と、
はっとした表情に変わる瞬間があります。
「イラッとした瞬間」の裏に、
大事にしていることがある
「大事にしていること」は、正面から聞かれても出てきづらいものです。
けれど、「イラッとしたこと」「悲しかったこと」
「逆にすごく嬉しかったこと」を聞いていくと、
その裏側から見えてくることが多いのです。
- 準備不足で失敗して悔しかった → 準備や計画を大事にしている
- 誰かに雑に扱われて嫌だった → 丁寧さや思いやりを大事にしている
- みんなで何かを達成できて嬉しかった → 協力することを大事にしている
「感情が動いた場面」をひとつ思い出すだけで、
そこに自分の価値観のヒントが隠れています。
その場で終わらせず、言葉にして残す
面談の最後には、職員からこんな一言が添えられます。
「思い出した場面は、忘れないうちにメモしておくといいですよ。
自己紹介や面接のときに、そのまま使える材料になりますから」
「予定変更が苦手→準備をしっかりしたい人」
――そんな一行のメモが、後で自分らしい言葉の種になっていきます。

特別なエピソードでなくていい
「大事にしていること」を見つけるのに、
大きな成功体験や特別な出来事は必要ありません。
日常のちょっとした感情の動きを振り返るだけで、
十分に自分らしい言葉が見つかります。
次回は、こうして見つけた「大事にしていること」を、
実際にどう自己紹介の言葉に組み立てていくのか、
具体的な完成例とあわせてお伝えします。
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就労移行支援事業所 フィン藤崎
職員一同
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